Claude Codeに頼むと、コードを読んで、ファイルを編集して、コマンドまで実行してくれます。
便利です。ただ、初心者のうちは少し怖いところもあります。
「まだ相談しただけのつもりだったのに、編集まで進みそう」 「どのファイルを触るのか、先に見たい」 「大きな変更になりそうだから、いきなり任せるのは不安」
こういう場面で使うのが、Plan Modeです。
Plan Modeは、Claude Codeにいきなり実装させず、先に調査と計画を出してもらうためのモードです。承認するまで、ソースファイルの編集には進みません。
この記事では、Plan Modeの役割、始め方、計画の見方、承認と差し戻しの流れを初心者向けに整理します。
Plan Modeは実装前に止まるためのモード
Plan Modeは、Claude Codeの作業を「考える」と「実装する」に分けるためのモードです。
通常の依頼では、Claude Codeが調査から編集まで一気に進もうとすることがあります。Plan Modeでは、まずコードを読み、必要ならコマンドで状況を確認し、実装計画を出します。そこで人間が計画を見て、進めるか、直すか、やめるかを決めます。
できること
Plan Modeでできることは、主に次のような作業です。
- 関係するファイルを読む
- 現在の処理の流れを調べる
- 変更が必要そうな箇所を洗い出す
- 実装計画を作る
- 影響範囲や確認方法を整理する
- 不明点を質問として出す
いきなり差分を作るのではなく、まず地図を作るイメージです。
tomo知らないコードを触る前に、Claude Codeへ「まず地図を書いて」と頼む感じです。地図を見てから歩き出せるので、迷子になりにくくなります。
できないこと
Plan Modeは、実装そのものを進めるモードではありません。
ソースファイルを編集したり、新しいファイルを作ったり、実装を完了させたりする段階では、Plan Modeを承認して次のモードへ移ります。
Plan Modeは安全確認のための停止地点です。完成品を作る場所ではありません。
ただし、調査のためにファイルを読んだり、必要なシェルコマンドを使ったりすることはあります。コマンド実行の許可は通常の権限設定に従います。
通常モードとの違い
通常モードとの違いを簡単に整理すると、こうです。
| 項目 | 通常モード | Plan Mode |
|---|---|---|
| 主な役割 | 調査、編集、実装 | 調査、計画 |
| ファイル編集 | 許可後に進む | 計画承認まで進まない |
| 向いている場面 | 小さな修正、明確な作業 | 大きめの変更、知らないコード、方針確認 |
| 人間が見るもの | 差分や結果 | 実装前の計画 |
| 止めやすさ | 進んでから止めることが多い | 進む前に止められる |
Plan Modeを使うと、Claude Codeに任せる前に「この方針でよいか」を見られます。
Plan Modeを使う場面
Plan Modeは便利ですが、すべての作業で使う必要はありません。使う価値がある場面と、使わなくてよい場面を分けて考えます。
複数ファイルを変更しそうなとき
複数ファイルにまたがる変更では、Plan Modeが役立ちます。
たとえば、プロフィール編集画面に保存後のメッセージを追加するだけでも、画面ファイル、共通コンポーネント、API呼び出し、テストに影響するかもしれません。
このとき、先に計画を出してもらうと、どこまで触るつもりなのか分かります。
プロフィール編集画面で、保存後に成功メッセージを表示したいです。
Plan Modeで、まず実装計画だけを出してください。
確認したいことは次の通りです。
- 変更が必要そうなファイル
- 既存の保存処理の流れ
- UIだけで済むか、状態管理も触る必要があるか
- 実装後の確認方法
まだファイル編集には進まないでください。初めて触るコードを直すとき
初めて見るコードでは、どこを触ればよいか分かりません。ここで通常モードのまま「直して」と頼むと、Claude Codeの判断にかなり寄ります。
Plan Modeなら、まず調査してもらい、処理の流れと変更候補を出してもらえます。
このリポジトリのログイン処理を初めて触ります。
Plan Modeで、まず現在の処理の流れと修正候補を整理してください。
知りたいことは次の通りです。
- ログイン画面の入口
- 認証処理が呼ばれる場所
- セッションやトークンを扱う場所
- エラー表示の仕組み
- 修正時に注意すべきファイル
まだ実装には進まないでください。


知らないコードをいきなり編集させると、直ったように見えて別の場所が壊れることがあります。最初に処理の流れを見せてもらうだけで、確認のしやすさがかなり変わります。
仕様がまだ曖昧なとき
自分の中で仕様が固まっていないときも、Plan Modeが向いています。
Claude Codeに計画を出してもらうと、足りない条件が見つかります。
記事一覧画面に検索機能を追加したいです。
まだ仕様が少し曖昧なので、Plan Modeで実装前の確認事項と計画を出してください。
いま考えていること:
- タイトルで検索したい
- 結果を一覧に反映したい
- まずはローカルの状態だけでよい
確認してほしいこと:
- どのファイルを読むべきか
- 検索条件をどこに持つべきか
- URLクエリまで対応する必要があるか
- 最初の版で削ってよい機能
計画を出したあと、実装には進まないでください。曖昧な依頼をそのまま実装へ進めるより、計画を見てから削るほうが安全です。
小さな修正では使わなくてもよい
Plan Modeには手間もあります。
たとえば、タイポ修正、ログ文言の変更、変数名の変更、1行のCSS調整のような作業なら、通常モードで直接頼んでもよいことが多いです。
`README.md` の `instal` を `install` に直してください。この程度なら、計画を挟むほうが重くなります。
Plan Modeは、大きい変更、知らないコード、方針が曖昧な作業に使うと効果が出ます。
Plan Modeの始め方
Plan Modeに入る方法はいくつかあります。よく使う入口を覚えておけば十分です。
Shift+Tabで切り替える
対話中にモードを切り替えるなら、Shift+Tabを使います。
環境によって表示や切り替わり方は多少違いますが、Claude Codeの入力欄やステータスに現在のモードが出ます。作業中に「次は計画だけ見たい」と思ったら、Plan Modeへ切り替えてから依頼します。
Plan Modeに切り替えた状態で、次の変更の計画だけを出してください。
やりたいこと:
ユーザー設定画面で、保存後に成功メッセージを表示したいです。
まだファイル編集には進まないでください。/planで今回だけ計画させる
1回だけ計画してほしいときは、依頼の先頭に/planを使えます。
/plan
ログイン失敗時のエラーメッセージ表示を改善したいです。
まず関係ファイルを調査し、実装計画だけを出してください。
まだファイル編集には進まないでください。この書き方は、通常の作業中に「この依頼だけは先に計画を見たい」というときに使いやすいです。
claude --permission-mode planで最初からPlan Modeにする
Claude Codeを起動する時点でPlan Modeにしたい場合は、CLIで指定できます。
claude --permission-mode plan大きめの作業を始める日や、既存コードを読むだけのつもりの日は、最初からPlan Modeで入ると安心です。
現在のモードを確認する
作業前に、いまのモードを確認します。
Plan Modeのつもりで通常モードにいると、編集へ進む可能性があります。逆に、通常モードのつもりでPlan Modeにいると、いつまでも計画だけで止まります。
依頼を送る前に、現在のモード表示を確認してください。Plan Modeの記事でいちばん地味ですが、ここを見落とすと流れがズレます。
Plan Modeで頼む依頼文
Plan Modeでは、単に「考えて」ではなく、何を計画に含めてほしいかを書きます。
調査して計画だけ出してもらう
Plan Modeで、次の変更の調査と実装計画だけを出してください。
まだファイル作成、ファイル編集、削除、移動はしないでください。
やりたいこと:
[例: 設定画面で保存後に成功メッセージを表示したい]
調査してほしいこと:
- 関係しそうなファイル
- 現在の処理の流れ
- 変更が必要そうな箇所
- 影響しそうな画面や処理
- 実装後の確認方法
計画には次を含めてください。
- 変更予定ファイル
- ファイルごとの変更内容
- やらないほうがよいこと
- 不明点や、先に確認したいこと
計画を出したあと、私が承認するまで実装に進まないでください。変更ファイルと影響範囲を出してもらう
Plan Modeで、変更ファイルと影響範囲を整理してください。
やりたいこと:
[例: 記事一覧画面にキーワード検索を追加したい]
知りたいこと:
- 変更が必要そうなファイル
- 変更しなくてもよさそうなファイル
- 影響しそうな画面
- 既存のテストがあるか
- 追加したほうがよい確認
今回は、まだ実装に進まないでください。
まず計画だけを出してください。「触るファイル」と同じくらい、「触らなくてよいファイル」も大事です。
実装前に確認したいことを書いてもらう
仕様が曖昧なときは、Claude Codeに質問を出してもらいます。
Plan Modeで、実装前に確認すべき点を整理してください。
やりたいこと:
[例: ユーザーがプロフィール画像を変更できるようにしたい]
まだ決まっていないこと:
- 画像の保存先
- 対応するファイル形式
- 画像サイズの制限
- 既存ユーザーの表示
出してほしい内容:
- 実装前に決めるべきこと
- 決めないまま進めると危ないこと
- 最小構成で始める場合の案
- 実装計画のたたき台
まだ実装には進まないでください。曖昧なまま進めるより、先に質問を出してもらうほうが手戻りが少なくなります。
計画が出た後に見るところ
Plan Modeの価値は、計画を出して終わりではありません。計画を読むところにあります。
触るファイルが多すぎないか
最初に見るのは、変更予定ファイルです。
小さな修正のつもりなのに、10ファイル以上触る計画になっていたら、一度止めます。
初回の修正としては変更範囲が広いです。
今回は [目的] だけに絞って、変更ファイルを減らしてください。
次のものは今回外してください。
- [例: デザイン全体の整理]
- [例: テスト追加]
- [例: 共通コンポーネント化]
計画を出し直してください。
まだ実装には進まないでください。やらないことが守られているか
依頼文で「やらない」と書いたことが、計画に入っていないか見ます。
たとえば「新しいライブラリは追加しない」と書いたのに、計画にパッケージ追加が入っていたら差し戻します。
計画に新しいライブラリ追加が入っていますが、今回は追加しない方針です。
既存の仕組みだけで実装する計画に直してください。
もし既存の仕組みでは難しい場合は、実装せず理由だけ説明してください。確認方法が入っているか
計画には、実装後の確認方法が必要です。
- テストを実行する
- ビルドを通す
- ブラウザで画面を見る
- 再現手順で確認する
- 差分を説明する
確認方法がない計画は、完成の判断が曖昧になります。
計画に確認方法が足りません。
実装後に何を確認すれば完了と言えるかを追加してください。
可能なら、実行するコマンド、画面で見る項目、再現手順を分けて書いてください。分からない点が質問になっているか
良い計画には、「分からない点」が入っています。
Claude Codeが不明点を勝手に埋めている計画は危険です。分からないことは、質問として出してもらったほうが扱いやすいです。
不明点を推測で埋めているように見えます。
実装前に私が決めるべきことを質問として分けてください。
そのうえで、決まっている範囲だけで進める最小案を出してください。計画を承認する、差し戻す
Plan Modeでは、計画が出たあとに人間が判断します。ここで急いで承認しないことが大事です。
そのまま進めてよい場合
計画が小さく、変更ファイルも妥当で、確認方法も入っているなら承認します。
この計画で進めてください。
編集してよい範囲は、計画に書かれているファイルだけです。
計画外のファイル変更が必要になった場合は、編集前に理由を説明して止まってください。
実装後に、変更したファイル、確認した内容、残っている不安点を報告してください。承認時にも、計画外の変更をどう扱うかを書いておくと安心です。
小さくしてもらう場合
計画が大きいときは、小さくします。
計画が大きいので、初回版として小さくしてください。
今回は次の範囲だけに絞ります。
- [例: 保存成功メッセージの表示]
今回は外します。
- [例: 共通Toastコンポーネント化]
- [例: テスト追加]
- [例: デザイン全体の見直し]
変更ファイルを最小限にして、計画を出し直してください。
まだ実装には進まないでください。方針を変えてもらう場合
提案された方法が合わないときは、方針ごと変えてもらいます。
方針を変えたいです。
今の計画では [気になる点] があるので、次の方針で出し直してください。
- [例: 新しい状態管理は入れない]
- [例: 既存のコンポーネントを使う]
- [例: API側は触らず、画面表示だけで対応する]
この方針で、変更ファイル、変更内容、確認方法を出し直してください。
まだ実装には進まないでください。


計画は下書きです。Claude Codeが出した最初の計画を、そのまま正解として扱わなくて大丈夫です。
Ctrl+Gで計画をエディタ編集する
Plan Modeで出た計画は、環境によってはCtrl+Gでエディタに開いて直接編集できます。
長い計画は、チャット欄で差し戻すより、自分で不要な行を消したほうが早いことがあります。たとえば、余計な機能、触ってほしくないファイル、不要なテスト追加を消してから進めます。
計画をエディタで整理しました。
編集済みの計画に沿って進めてください。
計画にないファイル変更が必要になった場合は、先に確認してください。計画を人間が直せるのは、Plan Modeの強いところです。
Plan Modeを使うときの注意点
Plan Modeを使えば、すべて安全になるわけではありません。いくつか注意点があります。
計画は正解ではなく下書き
Claude Codeの計画は、あくまで提案です。
ファイルの読み違い、影響範囲の見落とし、過剰な設計が混ざることがあります。特に、初めて触るリポジトリや大きな機能では、人間が計画を読んで削る必要があります。
読みすぎると時間と文脈を使う
Plan Modeでは、Claude Codeがコードを読みます。大きなリポジトリで広く読ませると、時間も会話の文脈も使います。
最初から「全部調べて」と頼むより、画面名、機能名、関係しそうなファイルを少しでも書くほうが効率的です。
まず `src/pages/Login` 周辺から調べてください。
そこだけでは足りない場合に、追加で読むべき場所を提案してください。承認後は編集モードへ移る
Plan Modeで計画を承認すると、編集へ進みます。承認したあともPlan Modeのまま止まり続けるわけではありません。
承認前に、触ってよいファイル、やらないこと、確認方法を見直します。
承認は「その方針で編集してよい」という合図です。計画を読まずに承認すると、Plan Modeを使った意味が薄くなります。
危険な操作の判断は別に必要
Plan Modeは、実装前に方針を見るためのものです。
削除、環境変数、本番データベース、外部サービス、課金、認証情報のような危険な操作は、Plan Modeとは別に慎重に判断します。Plan Modeを通したから何でも安全、ではありません。
Plan Mode用テンプレート
ここからは、Plan Modeでそのまま使える依頼文です。
バグ修正前の計画テンプレート
/plan
[起きている不具合] を修正したいです。
まず原因調査と実装計画だけを出してください。
まだファイル編集、削除、移動、設定変更はしないでください。
状況:
- 何をしたか: [例: ログイン画面で送信ボタンを押した]
- 起きたこと: [例: 画面が白くなった]
- 期待すること: [例: 成功時はダッシュボードへ移動する]
- エラー文: [あれば貼る。なければ「なし」]
計画に含めてほしいこと:
- 原因の候補
- 関係しそうなファイル
- 変更が必要そうなファイル
- 最小限の修正方針
- 実装後の確認方法
- 先に私へ確認したいこと
計画を出したあと、私が承認するまで実装に進まないでください。リファクタリング前の計画テンプレート
/plan
[対象ファイルまたは機能] をリファクタリングしたいです。
まず計画だけを出してください。
まだファイル編集には進まないでください。
目的:
[例: コンポーネントが長くなっているので、読みやすく整理したい]
守りたいこと:
- 外から見える動きは変えない
- API仕様は変えない
- 画面の見た目を大きく変えない
- 新しいライブラリは追加しない
計画に含めてほしいこと:
- 現在の処理の流れ
- 分けられそうな処理
- 変更予定ファイル
- 動きが変わっていないことを確認する方法
- リファクタリングしないほうがよい箇所
計画を出したあと、実装には進まないでください。新規作成前の計画テンプレート
/plan
新しく [作りたいもの] を作りたいです。
まず実装計画だけを出してください。
まだファイル作成や編集はしないでください。
作りたいもの:
[例: Markdown本文を貼ると、文字数と見出し数を数える小さなWebツール]
使う人:
[例: 自分だけ]
最初の版で必要な機能:
- [例: テキスト入力欄]
- [例: 文字数表示]
- [例: H2とH3の数の表示]
- [例: クリアボタン]
今回は入れない機能:
- ログイン
- 保存機能
- サーバー連携
- データベース
- 外部API
- 複雑なデザイン
計画に含めてほしいこと:
- 作成するファイル
- 画面に置く要素
- 処理の流れ
- ローカルで確認する方法
- 初回版で削るもの
計画を出したあと、私が承認するまで実装に進まないでください。計画を差し戻すテンプレート
計画を出し直してください。
気になる点:
- [例: 変更ファイルが多すぎる]
- [例: 新しいライブラリ追加が入っている]
- [例: 今回不要な機能まで含まれている]
次の条件で小さくしてください。
- [例: 変更対象は画面表示だけにする]
- [例: 新しいライブラリは追加しない]
- [例: API仕様は変えない]
- [例: 確認方法を明記する]
まだ実装には進まないでください。実装前に計画を見るだけで失敗は減る
Claude Codeは、頼めばかなり進めてくれます。だからこそ、実装前に一度止める場所があると安心です。
Plan Modeは、Claude Codeを疑うためのものではありません。作業を人間が確認できる大きさにするためのものです。
初心者ほどPlan Modeを挟む価値がある
初心者のうちは、差分を見ても判断が難しいことがあります。
でも、実装前の計画なら読みやすいです。どのファイルを触るか。何を変えるか。何を変えないか。確認方法は何か。ここを見てから進めるだけで、失敗はかなり減ります。
慣れたら使う場面を選ぶ
慣れてきたら、毎回Plan Modeを使う必要はありません。
小さな修正は直接頼む。大きめの変更、知らないコード、仕様が曖昧な作業はPlan Modeを挟む。この使い分けで十分です。
迷ったら、まずPlan Modeで計画だけ見る。大きすぎたら削る。納得できたら承認する。
この流れを覚えておくと、Claude Codeに任せる範囲を自分で決めやすくなります。








